大英図書館で開催中!ファンタジー:想像の世界

大英図書館 ファンタジー 想像の世界
■ ホビットからハリー・ポッター、千夜一夜物語からドラゴンボールまで。時に美しく、時に不気味で恐ろしいファンタジーの世界を紹介するエキシビションが、英国の『知の宝物庫』大英図書館で開催中だ。作家らが想像した主人公、土地、言語、クリーチャーはどのように生まれたのか。民話からアニメまで、世界のファンタジーの物語を巡り、摩訶不思議な旅に出かけよう。(写真・文/ネイサン弘子)

 

英国内を旅し、数百年変わらない石畳の道を歩くとき、可憐なスノードロップの真っ白な花の絨毯が広がる森や、頭を垂れたブルーベルで群青色に染まった深い森を迷いながら散策するとき、そこに魔法使いや剣士、ゴブリンや妖精が現れるのではないかというような想像を掻き立てられることがある。この国がファンタジー小説大国であることが納得できるような風景だ。

本エキシビションでは、英国が誇るファンタジー小説をはじめ、遥か昔に誕生した異国の民話や伝承などを紹介し、作家らの無限の想像力から生まれた壮大でありながら緻密に作りまこれたビジョンを解説する。

ファンタジーの世界に誘うエントランス。演出にワクワクする。
のちに「Alice’s Adventures in Wonderland(不思議の国のアリス)」として出版されることになる、作者のルイス・キャロルによる手書きの「Alice’s Adventures Under Ground」。

大英図書館で開催されるエキシビションならではの貴重な初版本や古本はもちろんのこと、日本のマンガ本までが陳列されているだけでなく、「ロード・オブ・ザ・リング」の映画で魔法使いガンダルフが手にした杖、「オズの魔法使い」から生まれたミュージカル「ウィキッド」の舞台で使用された衣装なども見ものだ。

スタジオジブリの「もののけ姫(Princess Mononoke)」。「善と悪の単純な対立を描くのではなく、技術の進歩と環境保護主義の間の緊張を微妙に探求している」と説明されている。
J.R.R.トールキンの「The Lord of the Rings (指輪物語)」の映画化作品で、魔法使いガンダルフが使用した杖。この映画は興行的に大成功を収め、新たなファンタジー・ファンを増やすことにも貢献した。
中国の伝奇小説「西遊記」に着想を得たマンガ「ドラゴンボール」の英語版コミック。今では英国でも多くの男の子が通るアニメの登竜門のような存在になった。
日本でも人気の「ムーミン」の作者、トーベ・ヤンソンによるスウェーデン版の「ホビット」の挿絵。彼女はこの仕事の依頼を歓迎し、熱心にイラストを描いたそうだが、ここに描かれた巨大なトロールのようなゴラムは一部のホビットファンに酷評され、このことによって作者のトールキンは後の版でゴラムについて「小さい」という言葉を付け足したのだとか。

そして最も惹きつけられた展示のひとつが、言葉で織りなされた想像の世界を具現化したイラストの数々。ファンタジーや文学ファンらしい来場者たちも、本の挿絵や絵画を熱心に見ながら話し込む人が多く、皆一様に幻想の世界に没入しているようだ。

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マップ
英国の画家、バーナード・スレーの代表作である「An Ancient Mappe of Fairyland」。この鳥瞰図には、様々な神話や伝承の世界が描かれており、知っている物語のキャラクターを見つけたり、その細密さに感心したりしていると、思わず時間を忘れてしまう。

そんな夢見心地の物語の世界を巡りつつ、ファンタジー小説は、正義や教訓、時には圧倒的な悪や無情さなど、現実世界を生き抜くための知恵を授けてくれることも思い出させてくれる。

帰りには、思わず手に取りたくなるような素敵なグッズが並ぶショップもお見逃しなく。

TK Trading
Centre People
ロンドン東京プロパティ
Dr Ito Clinic
早稲田アカデミー
サカイ引越センター
JOBAロンドン校
Koyanagi

Fantasy: Realms of Imagination

2月25日(日) まで
British Library
96 Euston Road, NW1 2DB
月~金:
午前9時30分~午後4時45分(最終入場)
土日:
午前9時30分~午後3時45分(最終入場)
チケット:
大人£16、12~17歳£8、11歳以下無料
www.bl.uk

週刊ジャーニー No.1325(2024年1月18日)掲載

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