今度"チメク"しない? 韓国フライドチキンレストランWing Wing

■カリッカリの衣をまとった韓国式のフライドチキンが売りのファストフード・レストラン「Wing Wing」の第3号店が、食の激戦区、チャイナタウンにオープンした。もはや韓国の国民食といわれる韓国式のフライドチキンを味わってみた。
Signature Wings 6ピース £7.50 ポテト&ソフトドリンク £3

世界中で人気を博したネットフリックスの大ヒット韓国ドラマ「愛の不時着」の劇中には、韓国のフライドチキンをバリバリと音を立てて食べながら行方不明になった上司を心配したり、韓国に潜入した北朝鮮の軍人がひょんなことからソウルのフライドチキン・ショップでアルバイトをしたりと、やたらとフライドチキンが登場する。筆者もこのドラマにはまり、韓国人のフライドチキン好きを知った。
韓国では「チキン」と「ビール(韓国語でメクチュ)」を一緒に楽しむことを「チメク」と言い、ピクニックで、スポーツ観戦で、パーティーで「チメク」するのが定番という。
さらに調べてみると、韓国には「チキン屋か餓死か」なる言葉が存在し、就職に失敗し餓死するくらいなら、少ない資金で開業できるというチキン屋を始めるか、もしくはチキン屋に雇われるかという人が多く、その結果、同国にはマクドナルドよりも多くのチキン屋が乱立する状態になったと説明されている。チキン人気と就職難という社会問題が絡み合った背景が興味深かったが、ドラマで見る韓国式のフライドチキンは単純に美味しそうだ。

チャイナタウンの一角にあるWing Wingチャリング・クロス店。ポップなデザインが目を引く。

レスタースクエア駅から徒歩数十秒の場所に、今月3号店をオープンさせたばかりの「Wing Wing」は、チメクを楽しめる韓国フライドチキン・レストラン。ポップなデザインに心躍らせながら、同店の看板メニューである「Signature Wings」と「Seaweed Fries」をテイクアウェー用に注文。チキンは「Soy Garlic / Hot / Liquorice」の味があり、3つとも味わえるミックスを選択。持ち歩いているそばから食欲をそそるしょう油の香りが袋から漂ってくる。レスタースクエアのベンチに腰を下ろして早速かぶりつくと、音を立てるバリバリの衣とジューシーな鶏肉に思わずニンマリ。Soy Garlicは想像通り、しょう油とニンニクの香味が日本人好み。甘口のLiquoriceは、骨にこびりついた衣を最後までかじりとってしまった。ちなみにあのクセの強いスイーツのリコリスの味はしないのでご安心を。甘いLiquorice味の後のHotは辛みがより際立ち、甘い→辛いの味覚ループにはまってしまいそう…。味見をしているうちに飢えた鳩に周囲を取り囲まれ、さらには久々の都会に気疲れし、早々に退散して家に持ち帰ったが、小一時間経過後も衣のカリカリ感が感じられ大満足。青のりとチリがふりかけられたSeaweed Friesは、「seaweedって青のりのことか」と拍子抜けしたが、ポテトチップスのり塩味のようで新鮮。自宅でも簡単に再現できそうなので真似してみよう。
英国にも数多(あまた)あるチキンショップや中華街の唐揚げに比べて値が張るが、抜群のクリスピーさと韓国の味つけを売りに、どこまで成長するか大注目。

ロックダウン緩和後、ソフトドリンクをビールにかえ、手や口周りが油でテカテカになった姿を見られても気にならない気の置けない友人たちと共に、ワイワイと「チメク」してみたい。(写真・文/ネイサン弘子)

Wing Wing

●Tavistok Square店 30 Woburn Place, Bloomsbury, WC1H 0JR
●Hammersmith店 18-20 Broadway Studios, Hammersmith, W6 7AF
●Charring Cross 店(Chinatown) 47-49 Charing Cross Road, West End, WC2H 0AN
www.wingwing.co.uk

週刊ジャーニー No.1181(2021年3月25日)掲載