Japan Journals Leaderboard
Japan Journals Leaderboard

故人を偲んで灯す、ひかりのバラ・ガーデン Ever After Garden

■ 街のきらめきが一層増した11月下旬。グロブナー・スクエアに光るバラ・ガーデンが登場し、華やなライトアップという理由だけでなく別の意味でも来場者を惹きつけている。ガーデンに込められた思いとは?

「Ever After」(その後いつまでも)と名付けられたバラ・ガーデンがオープンした11月30日、日がすっかり暮れた午後6時頃にグロブナー・スクエアを訪れてみると、公園内の一部が明るく白く染まっていた。そこに植えられたのは、LEDライトで輝くバラの形をした造花の数々だ。しっとりと落ち着いた雰囲気のこのバラ・ガーデンを企画したのは、デザイナーのアニヤ・ハインドマーチ氏と作家のカミラ・モートン氏。2018年に亡くなった英プロダクション・デザイナー、マイケル・ハウエルズ氏を偲ぶ思いで設けたのだという。「Ever After」はハウエルズ氏が携わったドリュー・バリモア主演の米映画(1998年)のタイトルからつけられた。
公園への入場は無料で、来場者も自分の親しかった故人を思い、バラを植えることが呼び掛けられている。中央に設置されたログハウスにスタッフが常駐しており、募金(10ポンドが推奨されている)すると花が与えられる。集まった募金は、ガン治療を専門に行う「ロイヤル・マーズデン病院」をサポートするチャリティー団体に寄付されるという。

2014年に韓国の東大門に設置された「LEDバラ園」のアイディアを借り、地面に張り巡らされたプラグに造花をつなぐことで、バラが明るく輝く仕掛け。来場者が植えた花には故人へのメッセージが添えられ、子どもが書いたと思われる文字のほか、英語やドイツ語、アラビア語などが見られた。

花々に近づいてみると、来場者が植えたバラには短冊が付けられており、そこには亡くなった両親や友人に向けた愛にあふれるメッセージが記されているのがわかる。「Dearest Mum」で始まっているものや個人的な内容のもの、♡マークだけの短冊も。それぞれをじっくり見ていくうちに、胸が締め付けられると同時に、心が温かくなるようにも感じられた。
クリスマスや年末年始の準備などで慌ただしくなりがちなこの時期。少し立ち止まって亡き家族や友達に語りかけてみてはいかがだろうか? 

Ever After Garden

12月22日まで 正午~午後8時
入場無料
Grosvenor Square, Mayfair, W1K 2HP
http://mayfairandbelgravia.com/everaftergarden

週刊ジャーニー No.1115(2019年12月5日)掲載