振るい落とされないCV の書き方とは?

英国での仕事探しに必要なCV(履歴書)。英最大のリクルート・カンパニーの会長が指南するCV作成のポイント満載のガイド本が発売され、転職希望者の必読本として話題を呼んでいる。

1月に発行される新聞やフリー・ペーパーには、「New Year, New Me」「New Year, New You」「New Year, New House」「New Year, New Job」「New Year, New Music」…など、新たな年に自分や自分を取り巻く環境をリフレッシュしようと提唱する記事が並ぶ。
英国にも拠点を持つ国際的リクルート会社のひとつである「Glassdoor」が行った調査によると、1月は最も退職する人が多い月となっており、退職を考えている5人に1人がそのタイミングを1月にしたいと答えたという。実際、筆者の英国人の親戚は、勤続12年の会社を今月退社し、簿記(Bookkeeper)の資格を取るために学校に通うつもりだと話した。
ちなみに同調査によると、離職理由のトップ5は、低給与(35%)、キャリア・アップ(23%)、退屈(22%)、勤務地を変えたい(20%)、上司が嫌(18%)となっており、理由は日本とさほど変わらないようだ。

The 7 Second CV: How to Land the Interview by James Reed 9.99ポンド
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そんな中、英最大のリクルート・カンパニー「Reed」の会長で、これまでにも人気の就職指南本を執筆しているジェームス・リード氏による新刊本「The 7 Second CV」が発売された。タイトルにある「7秒」とは、採用担当者がCVを書類選考する時、振るい落とす判断を下すのに要する平均時間だという。
この本では、CV作成でやってはいけないことに重点を置き、振るい落とされない驚異的なCV(Killer CV)の作成法を指南している。
リード氏は「メトロ」紙のブック・レビューコーナーで、いくつかの悪いCVの例を紹介しながら、「今の時代、大企業でさえいつどうなるか予測できません。いつ何が起こるかわからないから、何事も日頃から準備しておくことが大事です。あなたは自分の人生を変える可能性のある書類(CV)をどのくらい頻繁に書いていますか?」と語り、転職の予定がなくともCVを作成してみることを推奨している。
ちなみにCVは、ラテン語のCurriculum Vitaeの略語で、英語では「course of life」(人生の道筋)という意味。このことからも、経歴を今一度振り返り、現状をふまえたCVを作成することは、自分を見つめ直すためのいいプロセスになりそう。
これを機に気持ちを新たにすると同時に、職探しをしている人もしていない人も、“振るい落とされないCV”作りに挑戦してみては?(文/ネイサン弘子)

リード氏によるCV作成のヒント

  • ・記述は簡潔に。A4紙2枚に収める。
  • ・スペル/文法ミスに注意。ミスが発見された瞬間に振り落とされる可能性大。自分のミスは自分で見つけにくいもの。必ず誰かに読んでもらおう。
  • ・絶対に嘘は書かないこと。
  • ・職務経験不足と感じる場合は、ボランティア活動や、スポーツ・コーチなどの経験があれば書くと良い。それらの経験から職務の可能性を見出されることもある。
  • ・職歴のない若い求職者なら、学校のイベント・オーガナイザーなどの経験があれば書くべし。
  • ・無職期間がある場合、その間何をしていたか書こう。子供の面倒をみていた、家族の介護をしていた、長期旅行をしていた…など、良い雇用主ならばそれらを尊重してくれるはず。
  • ・どこの会社にも共通して提出できるようなCVでなく、応募する会社ごとに特色を持たせたものにすること。「この仕事をしたい!」という思いが伝わることが重要。

週刊ジャーニー No.1070(2019年1月24日)掲載