VOL.
54
ラドヤード・キプリング
43 Villiers Street, London WC2N 6NE

英国人初のノーベル文学賞を受賞した、「ジャングル・ブック」の作者ラドヤード・キプリング。キプリングは1866年、英領インドの都市ボンベイ(現在のムンバイ)で誕生。彫刻家・陶器デザイナーであった父親の仕事の都合で、6歳までインドで育った。英国で学生時代を過ごすものの、環境や文化に馴染めず、読書に没頭。卒業後はインドの新聞社に就職した。
上の写真は、作家として成功を掴もうと文筆活動の場を求め、英国へ戻ってきたキプリングが暮らしていた家。1889~91年までの約2年間、この部屋で小説を執筆していた。キプリングの作品はロンドンの上流社会でたちまち人気を博したが、階級社会の息苦しさに耐えられず神経衰弱を患い、再びインドへ帰って行った。現在、この建物は彼にちなんで「キプリング・ハウス」と呼ばれている。
キプリング 終の棲家「ベイトマンズ」の動画
キプリングが一目惚れした邸宅 ベイトマンズを征く
週刊ジャーニー No.1074(2019年2月21日)掲載