■ ロンドンの高級デパート「ハロッズ」の元女性従業員たちが、当時のオーナー、モハメド・アル・ファイド氏(Mohamed Al Fayed)=写真=から性的暴行を受けていたと証言した。昨年3月にジャニー喜多川氏の性加害問題を他のメディアに先駆けて報じた、BBC(電子版)が報じた。

BBCは、昨年94歳で死去したモハメド・アル・ファイド氏から性的暴行を受けたという女性元従業員20人以上から証言を得た。『アル・ファイド: ハロッズの捕食者(Predator at Harrods)』というドキュメンタリー番組では、同氏がオーナーだった時代、ハロッズは介入するどころか暴行疑惑の隠蔽に手を貸したという証拠を収集した。ハロッズの現オーナーはこの告発に対して「愕然としている」と述べ、被害者が救済されなかったことについて謝罪した。被害女性の弁護士ブルース・ドラモンド氏は「この企業の腐敗と虐待のクモの巣は信じられないほど闇が深い」と非難している。
このニュースが公表されて以降、さらに多くの元女性従業員がBBCに連絡。過去にアル・ファイド氏から性的暴行を受けたと訴えている。事件はロンドン、パリ、サントロペ、そしてアブダビなどで発生していた。パークレーンにあるアル・ファイド氏の邸宅で性的暴行を受けたという女性は「そんなことは全く望んでいなかったし、同意もしていない。ただ終わって欲しかった」と語った。別の女性は10代の時、同じメイフェアの邸宅で暴行の被害に遭った。「アル・ファイド氏は怪物でモラルのかけらもない性犯罪者だった。私たちはみな怯えていた。彼は積極的に恐怖心を煽っていた」と訴えた。(
)By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)