パブ・レストランで台頭…巧妙なステルス・チップとは？ その２

■敵のレーダーに捕捉されづらいステルス戦闘機の登場により、日本でも広く知られるようになった「ステルスstealth」という言葉。「隠密」「こっそり」といった意味があるが、英国全土で米国式の「ステルス・チップ」が拡大しつつあるという。「デイリー・メール」紙（電子版）が報じた。
その1はこちら

消費者動向に詳しいジェーン・ホークス氏は「ホスピタリティ業界はパンデミックで間違いなく苦境に立たされており、各社が利益を最大化する方法を模索しているのは理解できる。しかし、ステルス・チップ の増加はその概念自体が密かに値段を上乗せするものであり懸念すべき問題だ。私腹を肥やすためにサービス料を『ブランド料』や『マネジメント料』に言い換えて従業員への分配を回避するのは全く正当性がない」と語った。

市民は憤慨

ある人は交流サイトRedditに「ロンドンではどこでもサービス料が自動的に請求書に加算されるが地方では必ずしもそうではない。いつもサービス料を取り除くよう要求している私は最低な人間なのだろうか？ いつも理由を聞かれるので、任意（discretionary）だろ？と答えている。でもそれは社会的にはケチ臭いと見下されることなのだろうか？ 私はチップという習慣がない国から来た。ロンドンでの外食は十分高いし米国とは違ってここには最低賃金があるじゃないか」と書き込んだ。

また別の人は「サービス料はすでに料理の値段に含まれているはずだ。雇い主が従業員にきちんと賃金を支払うべきで、客の裁量に依存すべきではない。しかし彼らは英国の人々が礼儀正しく見栄っ張りであることを知っている。だからサービス料を取り消すよう依頼することはないと高をくくっているのだ」と書き込んだ。今後もあの手この手で新法を逃れようとする店が出てきそうな勢い。支払う前に請求書をきっちり確認した方が良さそうだ。ちなみに吉野家の牛丼並盛１杯は税込みで468円（税込み：約2.4ポンド）。逆に12.5％くらいサービスチャージ請求してもバチ当たらない気がするんだけど、無理だろな。By 週刊ジャーニ (Japan Journals Ltd London)