緊急避妊薬をめぐる論争、「Boots」への不買運動に発展

避妊することができなかった、あるいは避妊に失敗したといった場合、一定時間以内に服用すれば妊娠を回避できる緊急避妊薬、通称「モーニング・アフターピル」。この価格設定をめぐり、大手ドラックストア・チェーン「Boots」の対応に対し、不買運動が呼びかけられるほどの論争に発展した。各メディアが伝えた。
英国でモーニング・アフターピル(正確には「emergency hormonal contracetion」)といえば「Levonelle」と「EllaOne」が主に利用され、イングランドでは多くの「Sexual Health Clinic」、GP(地元医)などで問診を受けた後に無料提供されるほか、ドラッグストアでは有料販売される。
今回の論争のきっかけは、妊娠・中絶の相談機関「BPAS」(British Pregnancy Advisory Service)が、ドラッグストアにおける価格設定を問題視したことにある。
緊急避妊薬のなかでも「Levonelle」は、「Tesco」が販売価格を13.50ポンドに下げたのに対し、「Boots」では28.25ポンドと高いまま。「BPAS」は「Boots」の高い値段設定に疑問を呈し、女性がより入手しやすい価格に下げることを要求した。
ところが「Boots」は、「(価格を安くすることで)『不適切な使用を促す』ようなことはしたくない」と回答した。 
このコメントからは、女性は、考えが足りない、あるいは無責任であるため、「Boots」が値段を高めに設定しておかないと、「incentivising inappropriate use」=気軽に(頻繁に)この緊急避妊ピルを使用する恐れがある、というニュアンスが感じられるとして、女性議員や同団体が激しく反発。「女性を侮蔑している」「性差別だ」「健康を推進する企業でありながら、『性差別的な価格』で女性に不利益をもたらす」などの声が噴出した。ソーシャル・メディアを用いての「Boots」の不買運動にまで発展したという。
これを重く受け止めた「Boots」は、言葉選びが適切ではなかったとし、正式に謝罪したことで事態は収束したが、国民の健康をサポートする企業としてのイメージが損なわれる格好となった。
ただ一部では、安価にすると「未成年の子供が親の知らないところでこれらの薬を購入する可能性も考えられる」との声も上がっており、世論は分かれそうだ。

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