カナダの作家L・M・モンゴメリによる小説『赤毛のアン』は時代を超えて読まれる児童文学の傑作。同作品が日本でも広く愛されていることを、英公共放送「BBC」が驚きを持って報じている。
北海道芦別市のカナディアンワールド公園には、アンの家を模したレプリカの建築物が佇んでいる。ドキュメンタリー映画「Anne of Japan」の製作者で、『赤毛のアン』の舞台であるプリンス・エドワード島出身のテリー・ドーズさんは、このレプリカに近づきながら呟いた。「奇妙な夢を見ているようだ。よく知っている通りなんだけど、何かが違う場所を歩いている感じ」。このレプリカは日本の『赤毛のアン』人気を物語るもので、最盛期には1日に4万人が見学に訪れた。
『赤毛のアン』が日本にやってきたのは第二次世界大戦が起こる直前のこと。カナダの宣教師が、女学校の生徒の一人であった村岡花子に原書を渡したのが始まりだった。村岡は『アン』シリーズを日本語に翻訳した最初の人物となった。
『赤毛のアン』はただの西洋文化の輸入に留まらなかった。日本の作家、芸術家に再解釈された作品であると、筑波大学の吉原ゆかり准教授は説明する。「一般的に日本人は真似がうまいと言われている。『赤毛のアン』も日本の文化に吸収されたものの一つ」。
「アンの物語が特に日本の女性に人気なのは、その世界観が『可愛い』から」と、同准教授は分析する。「ちょうちん袖のドレス、ティーパーティーといった可愛いものや、美しい景色など、『赤毛のアン』は魅力的なもので満ちあふれている」と話す。
また、同准教授は、戦後に米国が日本を民主化するために使った作品なのではないかという解釈も加えている。自由で開放的な女性の代表であるアンは、まだ男女の役割が厳然と決められていた日本社会では、新鮮に映った。今日、『赤毛のアン』はジェンダー(性別)に基づく社会的役割について学生と論じる際の材料としても使われているという。
美しくロマンティックでありながら革新的。その両義性が日本人を惹きつけたのかもしれない。
























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