英国人といえばビール片手のイメージがあるが、今でもそれは変わっていないどころか、問題は深刻化しているようだ。1960年代と比べて、英国人のアルコール消費量は65%も増えていることを「デイリー・メール」紙が伝えた。
WHO(世界保健機構)によると、一人あたりが年間消費する純粋なアルコールの量は、英国では60年代は7リットルだったが、現在は11・6リットルに増加。一方、イタリアやフランスなど「酒飲み」として知られている国は、同様に比較した場合、酒量は減少。イタリアは20リットルから7リットルへ、フランスは26リットルから12リットルへと大幅に減ったことが判明。今や英国人はイタリア人よりも酒量が多いことになる。
この報告を受けて、科学者らが警鐘を鳴らしている。依存症の人だけでなく、中流階級に属する人々や年配者のあいだでも深刻な飲酒問題を抱えるケースが増加しているという。
アルコールによる健康被害の改善に取り組む「Alcohol Health Alliance」のイアン・ギルモア教授を筆頭とした専門家らは、深酒は飲んでいる人だけではなく回りの人にまで被害を及ぼす場合があると指摘。「飲酒時の暴力や事故によって友達や同僚、家族など身近にいる人を傷つけてしまう恐れがある。また、妊娠中の飲酒は胎児の健康に悪影響を与える」と警告。飲酒量の増加が、国際社会で「重荷」となる事態になっているとし、この重荷を減らすために、国家レベルでより効果的な対策を講じる必要があると述べた。
アルコール市場は英国で210億ポンドもの経済規模があるが、歴代どの政権もアルコール消費量の減少につながるような厳しい取り締まりは実施できていない。そうした政策は有権者のあいだで不人気だからであるためだが、英国人の「酒離れ」はきわめて難しいと言わざるを得ないだろう。
























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