ひとおもいに殺すわけではなく、人生の幕が下りるまで被害者を苦しめ続けることを狙った、酸性の劇薬を用いた傷害事件が英国で急激に増加している。その件数はここ10年で2倍になったことが明らかになった。「デイリー・メール」紙が報じた。
最近では、サウサンプトンで6歳の子どもの母親であるカーラ・ウィットロックさん(37)が酸性の劇薬をスプレーで吹きかけられ、重傷を負うという事件があったばかり。
こうした事件には、家庭用品として販売されている製品に含まれる硫酸などの化学薬品が使用されることが少なくなく、こうした薬品の販売や所持を制限することは困難だと警察も認めざるを得ないという。また、表ざたになることを恐れ、警察に通報せずに済まされている同様の被害はさらに多いと見られている。
英紙「ガーディアン」が入手した統計で、酸性の薬物による被害が原因で病院に運び込まれる患者数は、2004~5年の55件から、昨年の106件に倍増していることが判明。バーミンガムのクイーン・エリザベス病院は酸の被害にあった患者の受入数が最多とされており、2004年から合計で69人を数えるという。
しかし、病院側にやけどの原因を報告する義務がないため、劇薬事件であることが警察に伝えられないまま、治療が行われているケースもあると指摘されている。
顔は「女性の命」ともいわれる。失恋、離婚のはらいせなどで、顔を狙って劇薬をかけるとは―。卑劣としか形容しようがないが、残念ながら有効な防止策は立てられていない。

















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