「An Englishman's home is his castle.」という言葉があるように、英国人といえば持ち家に住み、それをこよなく愛しているイメージが持たれやすいが、もはや過去の話になりつつあるようだ。英国ではこの10年で持ち家率が下がり、賃貸を選ぶ人の割合が急増していることが明らかになった。2013年のEUの公式統計では、英国で自宅を所有する人の割合は64・6%で、EU諸国の平均70%にも届かなかった。一方、最も持ち家率の高い国はルーマニアで、95・6%にも上る。「デイリー・メール」紙が報じた。
持ち家率の低下は2008年のリーマン・ショックで加速。ただし、マーガレット・サッチャー元首相が、持ち家率の大幅アップを目指して展開した政策が、結局うまく機能しなかったことも一因と分析されている。持ち家率がこれほど低くなったのは1988年以来のことという。
2000年以降に完成した新しい物件は、多くが不動産賃貸業者に買われている。2000~12年の間に建てられた250万戸のうち、個人が購入したものは40万戸にとどまったことが判明。また、住宅ローンの仲介業関係者からなる協会「Intermediary Mortgage Lenders Association」の調査によると、1996年以降に個人所有となった260万戸のうち、140万戸は賃貸物件で、所有者は居住していないと報告されている。
もしこうした傾向が続けば、20年のうちに持ち家率は1970年代以降最低となると予測される。家やフラットの価格は一般の人々の手が届かないところに達しようとしており、売り手側は、より高額なデポジットを求めてくるなど、元手のない家庭にとって、ますます高嶺の花となると懸念されている。

















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