労働党のエド・ミリバンド党首=写真(「デイリー・テレグラフ」紙より)=が、7月に鼻腔内の手術を受けることが判明した。同党首は睡眠中に呼吸停止になる睡眠時無呼吸症候群を患っており、その症状改善のためと説明されているが、これにより、鼻にかかった声の通りをよくするのが一番の目的と見られていることを「デイリー・テレグラフ」紙が伝えた。 ミリバンド党首は、夏期の国会休会中にNHS病院で手術を受ける予定。同党首の『鼻声』がメディアや有権者への印象に悪影響を与えているとアドバイザーや一部の国民から指摘されてきたことも今回の決定を後押しした可能性が高いといわれている。 ことの発端は今年1 月。同党首が英公共放送「BBC」局のラジオ番組に出演した際、電話を通じてリスナーのシャーン・ウィリアムズさんが「テレビで、あなたが『気取った呻くような声』で現政府の批判をしているのを見ると本当にイライラする」と痛烈な批判を受けた。 また、ミリバンド党首のスピーチは聞き取りにくいと不満をもらす、国会中継のニュースキャスターも出現。 ミリバンド党首は、かねてからアデノイド(咽頭扁桃〈いんとうへんとう〉) 肥大であると推測され、治療を受ける必要があると指摘されていた。アデノイドは鼻の後ろにある部分で、声の質にも影響を及ぼす。 プライベート治療ではおよそ1,600ポンドの費用がかかるが、公共サービスの擁護者としてのイメージに傷がつく恐れもあるため、同党首はNHSでの手術を選択したと見られている。 ミリバンド党首の広報担当は、「エド・ミリバンドは睡眠時無呼吸症候群と診断された。医師からのアドバイスにより、7月末にNHS病院で、鼻腔内を正す手術を受けることになった」と、睡眠時無呼吸症候群の症状改善のためである点を強調している。 同党首が受けるのは、鼻腔の矯正手術とされ、おそらく鼻の骨と軟骨を新しい形にする、鼻中隔形成術といわれるもので、これにり、呼吸が楽になり、声も通るようになると考えられている。 NHSによると、手術は簡単で痛みもなく、1時間もかからないという。 今年9月末には労働党大会が控えており、ミリバンド党首は、労働党党首になって初めて、党大会でのスピーチに臨むことになる。同党首にとって今年1年間で最も重要なスピーチになるとされており、それにあわせての手術という憶測もなされている。 また、今月22日、ミリバンド党首はインタビューに答えて、「何故『フォレスト・ガンプ』と呼ばれるのかわからない。ウォレス(クレイアニメ『ウォレスとグルミット』のキャラクター)に似ていると言われるが、どこが似ているかわからない」と話し、自分の容姿について過敏になっていることも匂わせている。 |