産業革命以来、ロンドンの空気は汚れているというのが通説だが、ロンドン在住者のうち年間約1万人が大気汚染により死亡しているとする調査結果が公表され、波紋を呼んでいる。「イブニング・スタンダード」紙が伝えた。
キングズ・クロス・カレッジの専門家らの報告によると、2010年に二酸化窒素による汚染が原因で死亡した人の総数は5879人に上った。一方、PM2・5(微小粒子状物質)がもたらす健康上の影響についての2008年の調査では年間4267人が死亡したと報告されている。ただし、交通研究機関「City Hall and Transport for London」の2010年の調査では、大気汚染が改善されたことによりPM2・5PM.の死者数は3537人に減ったとされるが、引き続き、高い水準であることには変わりないと考えられている。
二酸化窒素とPM2・5両方をあわせた若い世代の2010年の死者数は9416人であり、1日あたり25人に相当。英国全体では、今年の大気汚染による死者数は約8万人(うちPM2・5が原因の死者数は2万9千人)に達すると予想されている。
ロンドン市長のボリス・ジョンソン氏は、同研究は以下の事実も明らかにしたと強調。
・2010年のPM2・5及び二酸化窒素の被害者1990人のうち、呼吸器系疾患で治療を受けたのは420人であり、また循環器系で病院にかかった740人がPM2・5と関連があった。
・大気汚染による経済への影響は1年で14億ポンドから37億ポンドと見られる。
・ロンドンの大気汚染で健康を害する人たちの半数は、パリを含む他国の都市から流れてくる車や工業関連の有害な煙の被害となっている。
ジョンソン氏は2018年までに全てのタクシーをガス排出ゼロにするなど、大気汚染への対策を推進しており、英政府と欧州委員会に対しても、実際の状況に合わせた車のガス排出の基準を設けるなど、ロンドンの空気を浄化するために具体的な策を打ち出すよう求めている。

















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