歯を食いしばって頑張ることを良しとする日本人の国民性と似て、感情を表に出さず、『唇をきゅっと引き締め、くじけずにいる(stiff upper lip)』ことが美徳とされる英国人気質。しかし、時にはそれが仇になり、ガンの発見が遅れる事態につながっていることが最近の調査で明らかになった。「デイリー・メール」紙が報じた。
ガン研究を行う慈善団体「キャンサー・リサーチUK」が50歳以上の1700人を対象に行った調査によると、約半数の回答者が、些細なことで医師の貴重な診察時間を無駄にしてはいけないと考え、胸焼けや止まらない咳、原因不明のしこりや体重の急激な減少などガンの早期症状と疑われる症状を無視していることが分かった。
多くの人は、ちょっとしたことは我慢すべきであり、すぐに病院に行くことは『弱虫』のすることだと捉えている実情も調査では明らかになった。また逆に、診察を受けることで最悪の事態に直面するのを恐れるあまり、あるいは、英国の国民医療サービス(NHS)を信用していないことを理由に医師の元を訪れないと答えた人もいた。
さらに調査では、900人の回答者が過去3ヵ月以内でガンと疑われるような症状のうちの1つを有していることも判明。ある女性は、ずっと続く自身の腹痛について「痛みがひどくなった時もあるが、しばらくすると薄れていったので、病院にいくような大袈裟なことではないのかも、と思った」と回答。
しかし、専門家は我慢強い英国人気質が、ガンの早期発見の妨げになっていると警告する。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのガン研究者、カタリーナ・ホイッテカー博士は「多くの人は医師に相談するべき重篤な症状を抱えているにもかかわらず、見てみぬふりをするか、あるいは断続的であるがゆえに症状を軽視、放置しがち」と懸念を示す。一方、「診察を受けようと人々が決意する背景にはガン撲滅キャンペーンの影響や家族、友人の勧めがある」と分析している。
我慢のしすぎは時に命取りになると肝に銘じたい。

















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