5/27 寝たきりになる前に…54歳の英人男性が安楽死を選択―合法にすべきかどうか、英国で再び論争活発化

英国では安楽死に手を貸すことは違法で、手を貸した者は禁固刑に処されることもあると定められている。そこで、末期ガンや四肢マヒなどに苦しみ、安楽死を望む人が向かうのが、スイスにある施設「Dignitas」だ。安楽死の幇助(ほうじょ)が合法であるスイスならではの「ビジネス」だが、このほど、54歳の英国人男性が同施設での最期を選び、安楽死幇助をめぐって、改めて論争が活発化している。

人々に衝撃を与えたのは、イングランド北部、ブラックプール出身のジェフリー・スペクターさん(享年54)が、家族や友人たちと、「Dignitas」でとった『最後の晩餐』で楽しそうに微笑んでいる写真(「メトロ」紙より)。このわずか16時間後に、スペクターさんは帰らぬ人となった。

広告会社で成功していたスペクターさんだが、脊柱に悪性腫瘍ができ、治癒不可能と診断された。不随になり、家族の介護に頼り切る生活になることは時間の問題となったスペクターさんは、「家族には幸せになってほしい、私のことで苦しむのを見るのは嫌だ」と安楽死を決断。

妻エレインさん(53)、ケリーさん(21)、コートニーさん(19)、カムリンさん(15)、そして近い友人たちとともにスイスに飛び、『最後の晩餐』=写真=を楽しんだあと、致死量の薬物を摂取して人生に終止符を打った。家族は、「深い悲しみに沈んでいる」が、「(スペクターさんの)選択を100%支持する」との声明を発表している。

「Dignitas」では、1998年から2014年のあいだに1703人がここでの死を選んだとされる。ドイツ人が最多で920人、英国人はそれに次ぐ270人。また、費用は安楽死の費用(事前の診断を含む)が5600ポンドからで、葬儀は別に1600ポンドから。あまりに高額な設定への批判もあり、創設者のルードヴィッヒ・ミネリ氏は大富豪になったとのうわさが絶えないものの、同氏はそれを否定している。

 

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