入れ墨といえば日本では『ヤクザ』者のイメージが強く、英国でも筋骨たくましい船乗りや荒くれ者の象徴だったが、近年の英国では中流階級の間で人気が上昇。ファッショントレンドの一つとして注目を浴びるに至っている。
報道によると、英国の成人1350万人、中流層の約30%が1ヵ所以上入れ墨を入れているとの統計結果が出たという。
人々が、入れ墨をお洒落な「タトゥー」として施すようになった背景には、有名スターやセレブの影響が大きいといわれている。あるアンケート調査では、元サッカー選手デビッド・ベッカムさんや歌手のリアーナさん、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが「入れ墨がかっこいい有名人」のトップ3として挙げられている。サマンサ・キャメロン首相夫人でさえ、足首に小さなイルカのタトゥーがあることで知られる。
しかし、高まる人気の一方で入れ墨を入れたことを後悔する人も後を絶たないのが実情。「デイリー・メール」紙によると10人中4人が入れ墨について悔やみ、6人に1人は除去したいと考えていることが判明。 入れ墨除去には小さいサイズのもので1回約150ポンドの費用がかかり、大きいものだと1回800ポンド近くかかるばかりか、8~10回は施術を受けないと除去できないという。
納税者にとって迷惑なのは、こうした入れ墨除去手術をNHS(英国民医療サービス)により無料で行う人が少なくないという事実。2010年以降、2000人余りが入れ墨除去の治療を受け、およそ35万ポンドの医療費が使われたと報じられている。
もちろん通常では認められない手術ではあるが、入れ墨が「患者の精神的健康を損なう要因」と診断されたり、入れ墨の染料が「アレルギーや炎症」の原因と認められたりすればNHSでの治療を受けることが可能となってしまうのが現状のようだ。血税が『気まぐれ』の後始末に使われるようでは不条理としか言いようがない。

















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