5月の総選挙を控え、EUからの離脱を主張する英国独立党(UKIP)の躍進を懸念するポーランド系移民のあいだで、英市民権(citizenship)申請数が急増していることを「デイリー・テレグラフ」が報じた。
昨年5月に行なわれたEU議会選挙で、英国独立党が大躍進を果たしたことは記憶に新しい。同選挙は、今年5月に5年ぶりに行われる総選挙の前哨戦であったことから、今年の総選挙で英国独立党が勝利をおさめることも夢ではないとの印象を内外に強く与えた。
英国独立党が勝利をおさめた場合、反EU・反移民政策が推進され、母国ポーランドに追い返されるのではないかと恐れるポーランド人たちが、今のうちに英市民権を得ようと急いで申請していると分析されている。英市民権を取得すれば英国籍保持者(British Nationality)としての権利が与えられ、英パスポートが申請できるほか、英国民と同等の社会福祉を受けることができ、総選挙の投票権も得ることになる。
ポーランド系移民であるヴィトルト・ソプクフ氏は「同胞たちは国外退去処分となることを恐れている。また、英国に住み、働き、税金を払っている者として、英国人と同等の権利を持ちたいと思うのは自然なこと」と話す。
旧東欧移民の増加が英国籍者の失業率アップを招いたのではないかとする国民の不満は根強く、EUに残留すべきかどうかが英国では大きな議論を呼ぶようになっている。もし、英国がEUを離脱するような事態になれば、現在、英国での合法的な滞在・就労が認められている多くのEU加盟国の国籍保持者が英国から追われるようになる可能性は高い。
この最悪の状況を迎えることへの不安は大きい。英国が長い不況に突入する以前の2004年に英市民権を取得したポーランド人は794人であったのに対し、13年には、英市民権を取得したEU移民が1万人に達する中、ポーランド人は6066人と激増、全体の6割以上を占めるに至っている。また、ルーマニア人は418人から2488人へ、ブルガリア人も388人から1941人へと、それぞれ11年間で大幅に英市民権取得者が増えているという。

















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