6/13 運命の残酷さを痛感するお話…ニューヨーク編

「UK Today」では、基本的に英国で起こったこと、あるいは英国に関係したニュースをお届けしているが、このニューヨークであった話は、どうしてもご紹介したくなった。ご了承のうえ、お読み頂きたい。

ニューヨークで高級店の立ち並ぶ5番街にある、豪邸とも呼ぶべきアパートメントで、同邸の所有者の死後3年が経過した現在になって、希少なバイオリンであるストラディヴァリウスが発見されたことを、「デイリー・メール」紙が伝えた。

このバイオリンは1731年に製造されたもので、1831年に死去した前所有者でフランス人著名バイオリニストのロドルフ・クロイツァー氏から名を取り「ザ・クロイツァー」と呼ばれる名器。3年前に104歳という長い生涯をまっとうして亡くなった、ユゲット・クラークさんが住んでいた、42部屋を有する超豪華アパートメントから見つかったという。

このバイオリンは競売にかけられる予定で、落札価格は650万ポンドにもなると見込まれている。

クラークさんは、米国有数の資産家で銅業界の大物だったウィリアム・アンドリューズ・クラーク氏の娘で、2億ポンド相当の遺産があったと報じられている。

クラークさんの同アパートメントからは、他にも1350万ポンド相当とされる9カラットのピンク・ダイヤモンドも『発見』されている―と、ここまでは、大富豪の老女が残したケタ違いの所有物の話、で済むのだが…。

有りあまるほどの富に恵まれたクラークさんだが、親族からは距離を置いていたとされ、他界するまでの約40年は血縁者の誰とも顔を合わせていなかったという。大資産家ゆえの孤独を味わったと考えられる。

一方、クラークさんのきょうだいの孫息子にあたるティム・グレイさんはホームレス生活を送り、昨年60歳で凍死。クラークさんの遺産のうち、1200万ポンド分の相続権があったことを知らずにこの世を去ったとされている。

歴史や既に起こった出来事について「if(もしも…)」を考えても無意味と言われるが、それを思わずにはいられない。

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