
1944年6月6日に決行されたノルマンディ上陸作戦。第二次世界大戦において、流れが連合国側へと大きく変わった分岐点となった同作戦から70年を迎え、ノルマンディでは各国首脳の列席のもと大規模な式典が華々しく行われた。
同式典には、多くの退役軍人も参加。多くは90歳前後、あるいはそれ以上という年齢で、70年前の激戦をふり返り、帰らぬ人となった戦友たちを思い、涙を流す姿も各所で見られた。
この式典に列席することを希望したものの、ノルマンディに向けて手配された退役軍人用の長距離バスに席が取れなかった89歳の元英海軍下士官が、老人ホームを抜け出し、独自に「ノルマンディ上陸作戦」を敢行したとして大きな話題を集めた。「サンデー・テレグラフ」紙が報じた。
大冒険を成功させたのは、イングランド南部のホーヴにある老人ホーム、「the Pines」に、69年間連れ添う夫人のアイリーンさん(97)と暮らすバーナード・ジョーダンさん(90)=写真トップ(その左下は海軍下士官時代のもの。その右は第二次世界大戦時に授与された勲章の数々)。
老人ホームのスタッフが試みたものの、ノルマンディへの移動手段が手配できなかったと聞かされたジョーダンさんは、第二次世界大戦時に授与された勲章の数々を上着の左胸につけ、レインコートを羽織ると、夫人にも黙ってホームを抜け出し、ポーツマスへと向かった。ポーツマスは、ノルマンディ上陸作戦に参加した兵士たちの出発地点となった軍港。6月6日の大式典にさきがけ、ここでも記念式典が行われていた。そこで、やはり南イングランドのブライトンからやってきた退役軍人のグループと偶然いっしょになったジョーダンさんは、ノルマンディへと同行させてもらうことになったという。
一方、老人ホームではジョーダンさんが行方不明になったとして、警察にも届け出、大騒動となったが、やがてジョーダンさんがノルマンディにいることが判明。華麗なる式典に列席したあと、フェリーで海峡を渡り=下の写真2点(フェリーのスタッフからも、熱烈な歓迎を受けた)、タクシーでホームに無事帰還したジョーダンさんを、同ホームの職員たちも歓喜の表情で出迎えた。
おさななじみで、1945年にジョーダンさんと結婚したアイリーンさんは、「バーナードらしいわ。でも、幾多の苦境を乗り越えた人なので、心配はしていませんでした」と話している。

















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