スーパー・マーケット業界最大手ではあるものの、不況下で売上げ低迷が続き、深刻な業績不振にあえぐテスコ。他チェーンとの安売り合戦に参戦するだけでなく、地域社会への貢献ぶりをアピールして、何とか売上げ回復につないでいきたいと考えてか、このほど、一部の大型店舗内に、HIV検査を随時行うクリニックを常設するプランを発表した。「メトロ」紙が報じた。
2012年時点で、英国での「HIV陽性」とされる感染者は10万人を数えるといわれている。しかし、「陽性」であっても、必ずしもエイズを発症するとは限らず、自覚症状がないケースも少なくない。実際、5人に1人は、自分が感染者であると知らずに暮らしており、この結果、無防備な性行為により、意図せぬうちに感染の拡大を招いているケースも多々あると指摘されている。
エイズ撲滅を目指してキャンペーンを展開する関係者らは、現状改善のためには、まず、HIV検査を、ひとりでも多くの人に受けてもらうしかないと話す。
こうした考えを反映し、このほどテスコ内に設置されるのは、「コミュニティ・ルーム」と名付けられた簡易クリニックで、まずは、バークシャーのスラウにある大型店舗「テスコ・エクストラ」にお目見えする。スラウは、イングランド南東部では、首都ロンドンを除けば、3番目にHIV陽性の人が多いとされており、英国全体の自治体の中では29番目にHIV感染者が多い地域とされている。
この「コミュニティ・ルーム」で検査を行うのは、エイズ撲滅に尽力する慈善団体「Thames Valley Positive Support」。綿棒に付着させた口内の組織を検査する場合は20分で、血液検査は数分で結果が出ると説明されている。
買い物の途中で、迅速に検査結果が得られる点では、確かに「敷居を低くした」と評価されよう。しかし、誰か知人に見られているかもしれない、と思うと検査を受けに「コミュニティ・ルーム」に入るのは、やはり勇気がいりそうだと考えてしまうのは筆者だけだろうか。
スラウでの試みが成功するのか不成功に終わるのか、今後の報道に留意したい。

















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