世界を舞台に展開される保険市場で業務を行う保険ブローカー(保険契約仲介業者)およびアンダーライター(保険引受業者)からなる、「Lloyd’s of London」(ロイズ保険組合)。同組合の本拠で、ロンドンの金融街「シティ」にあり、その斬新な姿で知られる「ロイズ・ビル」=写真=が、2億6000万ポンドで、中国の大手保険グループ「Ping An Insurance (Group) Company of China, Ltd.」社(Ping An=「平安」のこと)所有となり、同ビルで働く約4000人のスタッフは中国系『大家』を持つことになったという。「イブニング・スタンダード」紙が報じた。
通常は隠されるべきものが表面にむきだしになっている、『おもてうら』スタイルの同ビルを手がけたのは、英国の著名建築家で、ハイテク志向の建築デザインを得意とするリチャード・ロジャース卿。同卿が設計したものには、パリの美術館「ポンピドゥー・センター」(1978年、レンゾ・ピアノ氏との共同建築)、ストラスブールの「欧州人権裁判所」(1984年)など、人目を引くものが多く、「ロイズ・ビル」(1986年)も強烈な印象を与える。
ところが、この『おもてうら』スタイルが、思わぬ負担をロイズ保険組合に強いていたとされる。というのも、本来は隠されるべきものが風雨や直射日光、ほこりにさらされることにより、メンテナンス費が高くつき、同組合のメンバーたちも困りきっていたと報じられている。
2005年に、いったんドイツのコメルツ銀行が2億3100万ポンドで購入。それを今回、中国資本がこのビルを買い上げるに至ったが、今後、中国系企業によるこうした大きな『買い物』は増えていくものと予想されている。
ちなみに、ロイズ保険組合は「テナント」として同ビル内で業務を続ける一方、2021年をめどに転出を考えているとも言われている。

















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