『飢餓』と聞くと、アフリカなど発展途上地域の問題と思われがちだが、英国で緊急食料支援を必要とする人々が35万にも達し、さらに増える様相を呈している現状が各メディアで報じられている。
12万6000人の子供を含む約35万人が、過去1年のあいだに少なくとも3日分の食料をフードバンク(慈善団体が一般店舗では扱えないがものの、質には問題のない訳あり商品を貯蔵し物資援助するシステム)から支給されたことが明らかになった。
福祉制度がこの4月より改定され、受給できる福祉手当が減額となる家庭が増えたとされており、より多くの世帯が飢餓に直面するとの懸念が示されている。
フードバンクを組織する慈善団体「Trussell Trust」の代表クリス・モールド氏は「ランチ休憩も返上して働く就労者、子供に食べさせるために自らは空腹を我慢して過ごす母親、福祉手当の受給の遅延により困窮している人々、十分な収入を得るだけの職にありつけない人まで、様々な事情を抱える人がフードバンクを利用している。21世紀の英国で、飢餓に見舞われる人々がこれほどいるというのは、きわめてショッキングな事態だ」と説明する。
同団体から定期的に支援を受けている人の数は、2012年度には34万6992人に達し、2011年度の12万3697人の3倍に急増。ちなみに、2008年度は、2万6000人のみだったという。
フードバンクの利用者の多い地域は、イングランド南西部と南東部、およびロンドンで、半数近くの人が福祉システムへの不満を口にしている。しかし、雇用年金省では「今回の福祉制度改定は、貧困層に分類される世帯の生活を改善するためのもの」と強調している。

















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