■インドの航空会社エア・インディアの墜落事故が起こってから1年。唯一の生存者となったヴィシュワシュ・クマール・ラメシュさんが座っていた「11A席」が、「奇跡の座席」として話題になった。飛行機には「より安全な座席」があるのか―「テレグラフ」紙(電子版)が報じた。

航空機メーカーは、特定の座席が他より安全だとは認めておらず、シートベルト着用や衝撃時の防護姿勢(ブレース・ポジション)が生存率向上の鍵だとしている。一方で、過去の研究では座席位置によって生存率に差がみられるとの結果も報告されている。ラメシュさんが座っていた11A席は、ボーイング787-8ドリームライナーの非常口横に位置するエコノミークラス最前列の座席だった。英グリニッジ大学の調査によると、墜落直後を生き延びた乗客でも、非常口から6列以上離れている場合は脱出に成功する可能性が低くなるという。
また、翼の近くの座席は機体構造上もっとも強固な「ウイングボックス」部分に位置するため、比較的安全との見方もある。グリニッジ大学火災安全工学グループ(FSEG)のエドウィン・ガレア教授は、「翼と胴体の接合部は機体で最も強い構造部分だ」と説明している。しかし、翼内部には燃料タンクがあるため、事故の状況によっては危険性も高まる。
一方、米国家運輸安全委員会(NTSB)の調査では、機体後方の乗客の生存率は69%で、前方の49%、翼周辺の59%を上回った。米連邦航空局(FAA)の分析では、後方列の中央席が最も死亡率が低く、安全性が高い可能性が示された。両側の乗客が衝撃を一部吸収することや、通路側席より落下物の影響を受けにくいことが理由として挙げられている。ただし、クランフィールド大学のグラハム・ブレイスウェイト教授は、「現代の旅客機は非常に安全であり、ほとんどの事故では生存可能だ」と強調する。安全説明を確認し、客室乗務員の指示に従うことが、どの座席に座るよりも重要だとしている。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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