■ 英国議会の上院にあたる貴族院で、世襲貴族が長年座ってきた赤い革張りの議席に別れを告げる時が訪れた。世襲貴族の議席を廃止する新たな法律が施行され、約700年に及ぶ制度はついに幕を閉じた。各メディアが報じた。

家系によって爵位を受け継ぐ世襲貴族の多くは1999年の改革で議席を失っていたが、保守党との妥協により92人が残留していた。だが、議会の今会期終了に伴い、残る世襲貴族の議席を廃止する新たな法律が施行され、約700年に及ぶ制度についに終止符が打たれた。貴族院議長のフォーサイス卿は送別式で、「ほぼ1000年にわたり、世襲貴族とその家系は制度の形成や国家の防衛、文化の継承に貢献してきた」と功績を称えた。
今回の法改正は、労働党が2024年総選挙で掲げた公約の一環として3月に成立したもの。ただし、保守党の世襲貴族15人と一部の無所属議員は、一代貴族として任命され、引き続き議席を維持する見通しだ。政府は、議会運営の継続において、これらの一代貴族の経験や能力が有効であると理由を説明している。一方で、制度廃止に対する反発もある。退任するストラスクライド卿は「悲しく受け入れ難い日だ」と述べ、政治任命による議員の比重が高まり過ぎると懸念を示した。世襲貴族は全体の約1割に過ぎず、歴史的視点を提供する役割を果たしていたと指摘する声もある。
今回の改革は、1999年にブレア政権が世襲貴族を大幅削減した流れを引き継ぐものだ。政府は今後も、議員の出席要件や定年制の導入など、さらなる制度改革を進める方針で、現代社会にふさわしい第二院の在り方が引き続き議論される見込みという。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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