ロンドンの住宅不足、数が足りていないのではなく…本当の問題はコレ!?

■ロンドンの住宅危機をめぐり、「問題の本質は住宅不足ではなく、住宅価格の高騰による“手の届かなさ”にある」とする分析結果を、英ロンドンのシンクタンク「センター・フォー・ロンドン」が発表したことをBBCが報じた。ロンドン住宅サミットで公表された報告書では、過去20年間で住宅価格が所得の伸びを大きく上回った一方、住宅供給そのものは大きく減っていないと指摘している。

この報告書は、英国国家統計局(ONS)やロンドン市庁(GLA)のデータを分析したもの。それによると、2002年時点でロンドンには人口1000人当たり約421戸の住宅があり、金融危機後にやや減少したものの、近年はほぼ同水準に戻っている。また、1世帯当たりの住宅数もこの20年でわずかに増え、現在は平均1.1戸を超えているという。センター・フォー・ロンドンの研究責任者ロブ・アンダーソン氏は、「問題の核心は公平性と分配にある」と説明。住宅自体は存在しているものの、それらが一部の所有者に集中し、高額賃貸や空き家、投資目的の売買に使われることで、一般市民にとっては手の届かない状況になっているという。

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報告書では、持ち家の取得コストが2002年と比べて270%も上昇したと分析。民間賃貸住宅は増えているが、家賃負担も重くなっており、民間賃貸世帯では平均所得の42%が家賃に消えているとしている。さらに、カウンシル・フラット(低所得者向け住居)などの供給減少が危機を深刻化させていると指摘。住宅建設の拡大は必要不可欠だとしつつも、単純な供給増だけでは不十分で、家賃規制や海外投資家への対策、住宅協会への低利融資など「需要側」への政策も必要だと訴えた。ロンドン市長のサディク・カーン氏も家賃規制の導入を繰り返し求めているが、英政府は「供給減少を招き、逆に住宅価格を押し上げる」として慎重な姿勢を崩していない。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)


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