美味しく、値段も手頃だけど…超加工食品のワナ

■超加工食品(ultra-processed food=UPF)が健康に深刻な影響を及ぼす恐れがあるとして、各国の専門家が対策の強化を呼びかけている。一見、健康に良さそうなうたい文句の食品であっても、実は超加工食品である可能性が否定できないため、注意が必要だ。BBCほかが報じた。

医学誌「The Lancet」で発表された総合レビューでは、世界的に食生活が変化し、新鮮な食材から安価で高度に加工された食品へと移行していることへの懸念が示された。この変化が、肥満やうつ病など慢性疾患のリスク増加につながっていると指摘されている。超加工食品は、乳化剤や保存料、人工甘味料、着色料など、家庭では通常使われない成分を多く含む食品と定義される。ソーセージやスナック菓子、菓子パン、インスタントスープ、清涼飲料水などが代表例で、世界的に消費が拡大。今回のレビューは43人の専門家が104の長期研究を分析したもので、こうした食品の摂取が2型糖尿病や心血管疾患、腎疾患、うつ病など12の健康問題と関連する可能性が示された。

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研究を主導したブラジル・サンパウロ大学のカルロス・モンテイロ教授は「超加工食品の消費拡大が世界の食生活を変え、従来の食品を置き換えている」と指摘。その背景には、大企業による積極的な販売戦略や政策への働きかけがあると分析する。また、共著者のフィリップ・ベイカー氏は、たばこ対策のような国際的な公衆衛生の取り組みが必要だと訴え、政府による警告表示や課税強化を提案した。

一方で、因果関係については議論も残るという。臨床試験が十分でないため、直接的に健康被害を引き起こすと断定するには、証拠が不十分との声もある。生活習慣や所得など、他の要因との切り分けも難しいとされる。また、食品の加工度で分類する「ノヴァ分類」に対し、栄養価を十分に反映していないとの批判も聞かれている。それでも英国の栄養科学諮問委員会は、超加工食品の多い食事と健康悪化の関連は「懸念される」としている。現時点では、野菜や果物、食物繊維を増やし、糖分や脂肪、塩分を控える従来の食事指針が重要とされている。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)


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