■「ペットは家族の一員」と断言する飼い主は多く、ペットが病気になった際には最良の治療を望むのも自然なこと。ところが、驚くほど高額な治療費を請求される場合も少なくない。英国の獣医業界に対し、料金の透明性向上と価格抑制を目的とした新たな規制が導入される見通しとなった。各メディアが報じた。

競争・市場庁(CMA)は、処方せん発行手数料の上限を21ポンドに設定し、各診療所に料金表の公表を義務付ける方針を示した。ペットの飼い主が費用の詳細を十分に知らされず、「不透明なまま高額請求を受けている」との指摘を受けた対応だ。約2年半に及ぶ調査で、同庁は市場規模67億ポンドに上る獣医サービス分野において競争が不十分で、大手チェーンが支配的である実態を確認。サービス価格への満足度は低いと結論づけた。今後は、薬がオンラインで安価に購入できる可能性や、処方せん取得による節約手段についても飼い主に説明する義務が課される。
新制度では、処方せんは初回21ポンド、追加分は12.5ポンドに制限され、飼い主の負担軽減が期待される。さらに、500ポンド以上の治療については、事前見積もりと明細付き請求書の提示が義務化される。調査では、獣医サービス料金は2016年から23年にかけて63%上昇し、一般物価を大きく上回ったのに対し、サービスの質が向上したとの明確な関連は確認されなかった。内部資料からは、値上げをしても顧客離れを招きにくいとの前提のもと、値段が設定されていたケースも指摘されている。現在、英国の獣医診療所の6割以上は大手6グループの傘下にあり、こうした構造も競争不足の一因とみられる。業界側は、透明性向上には一定の理解を示しつつも、コスト上昇が価格高騰の背景にあると説明している。今回の措置は、飼い主がより適切な選択を行える環境整備に向けた、重要な一歩とされる。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)







































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