■ 千葉県の動物園で生まれたニホンザルの赤ちゃん「パンチ」の姿が、世界中で注目を集めている。母親に育児を拒まれ、ぬいぐるみを抱えて過ごす様子を収めた映像が、SNSで拡散された。霊長類の世界で、こうした育児放棄が起きる理由を「ガーディアン」紙(電子版)が説明している。

パンチは昨年7月、市川市動植物園で誕生。母親に見放された後、飼育員が与えたオランウータンのぬいぐるみを心の支えにしている。飼育員は当初、丸めたタオルなどを試したが、しがみつく対象としてぬいぐるみを導入したところ、効果が見られた。ニホンザルの赤ちゃんは本来、母親にしがみつくことで筋力や安心感を得るため、その代替として役立つと期待されたという。ちなみに、このぬいぐるみが「イケア」(英国では「アイケア」と呼ばれる)の製品だったことを同社がいちはやく発信し、広告に利用したことから、パンチの健気な姿を金儲けに利用しているとして強い批判を受けた。
群れに溶け込むすべを母親から教わることができなかったパンチは、囲いの中で年長のサルに追い回されたり引きずられたりする姿動画が拡散され、動画を見た世界中の人々の同情を誘っている。一時は、別の個体が毛づくろいをする場面も見られたが、再び攻撃を受け、ぬいぐるみを抱えて岩陰に隠れる様子も確認された。霊長類学の専門家によると、子を放棄する行動は珍しいものの、母親の年齢や健康、経験不足、環境ストレスなどが要因となる場合があるという。パンチの母は初産で、猛暑の中での出産が負担となった可能性も指摘されている。過酷な環境では、母親が自身の生存や将来の繁殖を優先するケースもあるとされる。母ザルの支援がない場合、将来、群れ内での適切な振る舞いを学ぶ機会が不足する懸念もある。また、来園者が急増したことから園では観覧ルールを強化し、静かな見学を呼びかけている。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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