良い?悪い? 自動車の大型化、継続

■批評家の間で「カー・スプレッディング」と呼ばれる現象が注目されている。「スプレッド」とは「広がること」「拡大すること」などの意味があるが、自動車がより長く、幅広く、重くなる傾向が続いていることを指すという。BBCが報じた。

英国や欧州では、自動車が年々大型化する傾向が続いている。実用性や安全性、デザイン性の高さから消費者の人気は高く、そうした大型車の販売も伸びているが、一部の都市は規制強化に動いている。交通渋滞で知られるパリでは、2024年10月に住民投票を経て重い車両への路上駐車料金を3倍に引き上げ、中心部で1時間18ユーロとした。市は大気汚染対策の一環と説明し、その後、極めて重い車両の駐車数が3分の1程度に減少したと報告している。

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英国でも同様の動きがあり、カーディフ市は重量2.4トン超のSUVの駐車料金を引き上げ、排出量や道路損耗、事故時の危険性を理由に挙げた。また、富裕層の多いロンドンの高級住宅街、チェルシーで、不必要に大型車に乗る人が多いという批判がなされ、「チェルシー・トラクター」という陰口も生まれた。一方で大型車の利用を一概に「悪」だと決めつけることへの反発の声も聞かれる。家族での外出や仕事道具の運搬に不可欠だという声があり、SUVの人気は拡大し続けている。

新車の平均幅や重量は近年着実に増加。メーカー側にとっても大型車は利益率が高い傾向があり、販売を後押しする要因となっている。ただし安全性を巡る議論は分かれる。車体拡大の背景には衝突時の安全性の向上があるが、それは運転側の理論。歩行者や自転車利用者にとっては衝突時の衝撃が大きくなるとの指摘もある。ボンネットの高さが増すほど致死リスクが上昇するとの研究もあり、都市部の限られた道路空間で大型車をどう扱うかは、今後も各地で議論が続きそうだ。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)


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