■英国各地で、いわゆる「フレンドリー詐欺」と呼ばれるチャージバック悪用の被害が増えている。本来のチャージバックは利用者の安心・安全を守るための制度であり、正しく使われる分には問題ないが、この制度を悪用する詐欺では、「商品を失う」「代金も受け取れない」など販売者が二重の被害を受ける場合があり、深刻化が懸念されている。各メディアが報じた。チャージバック詐欺とは、購入者がクレジットカード会社に「購入していない」と虚偽申告し、実際には受け取っているにもかかわらず、その商品やサービスの代金を返金させる手口だ。返金分は店側の損失となり、さらに手数料まで店側に請求される。

ロンドン南部でカフェとケバブ店を経営するラスティ・ナート氏は、被害が増えたことで自ら調査に乗り出したという。電話でのカード決済が特に狙われやすく、購入を否定されるケースが後を絶たない。「返金だけでなく、28ポンドの手数料も取られ、提供した商品も戻らない。被害は大きい」と嘆く。ナート氏は3ヵ月分の紙の注文票を保存。該当日の記録を辿って注文客の住所を突き止めて直接尋ね、全て返金してもらうことに成功したケースもあったと話す。しかし「危険もあるので他の事業者には勧めない」とコメントしている。
金融サービス会社ワールドペイによると、英国企業が2023年に被ったクレジットカード詐欺被害は5億5130万ポンドに及ぶ。チャージバック詐欺は世界的にも急増しており、レキシスネクシスの報告では2023年の15%から2024年には36%へと倍増した。背景には生活費高騰などの経済的圧力があるとされ、「不正行為が起きやすい」と指摘される。
対策ビジネスも広がり、詐欺防止サービスを提供する企業の登場が相次ぐ一方で、専門家は「フレンドリー」の名がついても実際には犯罪以外のなにものでもないと警告する。カード会社に虚偽申告すれば口座凍結や信用スコア悪化の可能性があり、英国の法律では最長10年の懲役もあり得るという。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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