本当に効果あり? 「スクリーミング・クラブ」とは?

■仕事での失敗や人間関係での悩み、楽しみにしていたデートでふられたり、光熱費の高騰に悩まされたり――生きていれば、叫びたくなる瞬間は誰にでもあるもの。これまで人知れず車内や枕に向かって叫んでいた人々が、いまや公の場で堂々と声をあげるようになっている。「メトロ」紙が報じた。

1960年代に心理学者アーサー・ジェイノー氏が広めた「原始的叫び(プライマル・スクリーム)療法」が、SNSをきっかけに再び脚光を浴びている。火付け役は、米国で『叫ぶためだけに集まる』人々のTikTok動画。現象は英国にも飛び火し、マンチェスター、バーミンガム、ロンドンなど、各地でスクリーム・イベントが開かれるようになっている。

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そのような中、ロンドン在住のモナ・シャリフさんは、兄との部屋割り争いで『叫びたい気分』になったことから、半ば偶然に「スクリーム・スクワッド」を立ち上げた。4月に法律関係の仕事を辞め、迷いを抱えていた彼女は、SNS上で手作りの招待状を投稿。すると10月、プリムローズ・ヒルに600人が集まり、10分間一斉に叫ぶという予想外の事態になったという。2回目のセッションでは、参加者に『叫びたい理由』を考えてもらった。医療現場の疲弊、跳ね上がる家賃など、背景はさまざまだ。シャリフさんは「スクリームは治療の代わりにはならないが、感情を解き放つ一つの手段」と話す。

英国内では3人に1人が過去1年でセラピーを探した経験がある一方、NHSの予約待ちリストは長くなるばかりだ。しかし民間セラピーを受けようとすると、高額な料金に阻まれがち。その中で『代替的なガス抜き』として人気が高まるのは、自然な流れだともいえる。心理療法士のアナ・ランカスター氏は「叫ぶ行為が迷走神経を刺激し、体のストレスバランスを整える効果がある」と説明する。流行として定着するかはまだ不透明だが、主催者たちは今後も継続の意欲を見せる。シャリフさんは有料の少人数イベントや、誰でも参加できる月例企画を計画中だ。「私がかつて友人と体験した解放感を、多くの人にも味わってほしい」と話している。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)


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