■ 英国人は列に並ぶこと(queueing)が好きだと、からかい半分で評されることが少なくない。しかし、近頃は様子が変わってきているようで、12時間待ちの行列に並ぶことが「新しいトレンド」として、若者たちをひきつけているという。BBCが報じた。

金曜日の早朝6時前、ロンドン中心部の通りには、韓国コスメ店「スキン・キューピッド」の初店舗を目指す人々の行列が伸び続けていた。先頭に並ぶ人々は前夜20時から待機しているという。16歳のクリスティーナ・スペンスさんは、姉と母と共に並び、「行列に並ぶのはワクワクする。入店が楽しみ」と話す。近年、列に並ぶ行為は一つの体験として捉えられるようになってきている。体験全体の楽しさを重視する人も多く、26歳のマリヤムさんは早朝5時から並び、「新しい人と出会え、楽しい時間を過ごせる」とコメント。また、シャノン・ルイーズさんは、以前の行列で知り合った人々と交流し、独自のコミュニティを形成していると語る。
ブリストル大学の心理学者ニルファル・アーメド博士は、列の先に待つ「報酬」に対する期待感が、人々が行列を楽しむ大きな理由だと指摘する。特に限定品や希少品がもらえること、イベントの先行体験などは、日常の買い物とは異なる興奮と満足感を生むと説明している。
ブランド側もこの心理を活用し、行列そのものを体験型マーケティングの場として設計するケースが増えつつある。例えば、「ユニクロ」のリバプール初店舗では、音楽のライブ演奏やグッズ配布で列に並ぶ来場者を楽しませたほか、英国のアウトドア・ブランド「バブアー」がロンドン・ファッション・ウィークにあわせて展開したポップアップ店では、カスタマイズされたトートバッグや花束が提供された。こうした体験は、SNS向けのコンテンツ生成にもつながり、企業側にとってはありがたい販促の機会となる。マーケティング会社「ワン・イベントUK」のミリー・デイヴィソン氏は、行列イベントは「ブランドが消費者の記憶に残る機会」と説明。現代の消費者は従来型メディアに飽き、特別な体験や独自性を求めているため、ブランドは行列を通じて訴求力を高めているという。この日、先頭200人は、入店後に購入と共にグッズを受け取ることができた。並んでいる人々は楽しんでおり、マリヤムさんは「いい雰囲気を楽しむことが大事」と語った。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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