■ロンドンへの通勤都市でもある、サリー県のウォーキングが、深刻な財政危機の渦中にある。ウォーキングは、表面的には新築の高層住宅やオフィスが並び、繁栄している町のように見えるが、その裏側では英国の地方自治体史上最大級の債務問題が進行しているという。
ウォーキング区議会は21億ポンド(約4300億円)を超える負債を抱えており、これは住民1人あたりに換算すると2万ポンド以上となる。この額は国内の自治体で最も高く、長年にわたる高リスク投資と借入の失敗が背景にあると指摘されている。2023年6月には事実上の「破産」宣言が行なわれ、英政府が管理官を派遣。以降、資産売却や公共サービス削減が進められているが、住民からは「再建が遅い」との不満も多い。中心街は空き店舗やホームレスが増加、学校教員がフードバンクを利用する事態も報告されている。
ウォーキングの事例は地方財政全体の危機を象徴しているといわれている。2024年2月にはバーミンガムやクロイドン、ノッティンガムなど29の自治体が相次いで財政規律の緩和措置を受け、事実上の財政破綻を宣言。これを受け、英国予算責任局は今年3月、「こうした救済措置の増加は、公的財政に重大なリスクをもたらす」と警告した。政府報道官は「地方財源制度は破綻している」と認め、抜本的な改革を約束。住宅・地域社会・地方政府省は「すでに年間690億ポンドに加え、34億ポンド超の追加資金を確保した。制度の将来に向けた改革をさらに進める」と発表している。しかし、前途は多難といわざるを得ないようだ。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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