■英国の人気料理サイト「Good Food」が、ローマの伝統料理「カチョ・エ・ペペ」の誤ったレシピを掲載。さらに「手軽に作れる軽食」として紹介したことにイタリアで静かな怒りの声が広がっている。BBC(電子版)が報じた。カチョ・エ・ペペはシンプルだが作るのが意外と難しいことで知られるローマ料理の代表格。ところが「Good Food」はこれを「ささっとできるスピーディーランチ」と表現。食材としてスパゲティ、黒コショウ、パルメザンチーズ、バターの4つを紹介。さらにオプションとして生クリームまで提案していた。本来のレシピはスパゲティ、黒コショウ、ペコリーノ・ロマーノの3つだけ。パルメザンもバターも使わない。

このレシピに驚いたイタリアの外食業界団体「Fiepet Confesercenti」はローマの英国大使館に問題を提起。同団体のクラウディオ・ピカ会長は、サイトの運営元とエドワード・ルウェリン駐伊英国大使に書簡を送付し「この象徴的な料理はローマとラツィオの伝統。オリジナルのカチョ・エ・ペペはパルメザンやバターを使わない。材料は3つのみ」と説明した。公営放送RAIの記者は「いつも『あなたたちはBBCのようにはできない』と言われるが、そのBBCがこんなことをする。クリームを加えるという提案には身の毛がよだつ」と皮肉った。
ローマ中心部でホテルを営むマウリツィオ氏は「いくらでもアレンジしていいが元の名前は使ってはいけない。バターやオイル、生クリームを入れたらそれはもう別物だ」。バチカン近くで生パスタ店を営むジョルジョ・エラモ氏はさらに厳しい。「バターとパルメザン入りののレシピはカチョ・エ・ペペではない。それは『パスタ・アルフレード』で全く別物のパスタ料理だ」。ごもっとも!一方、バチカン近くのサンドイッチ店を営むニコラ氏は、生クリームの使用に強い嫌悪感を示し「カチョ・エ・ペペに生クリームなんてあり得ない。生クリームはデザート用だ」と語った。
イタリア人は、外国人が伝統料理を「改造」することに敏感だという。パイナップル入りピザ、クリーム入りカルボナーラ、いずれも物議を醸してきた。ローマのカフェで働くエレオノーラさんは過剰反応だと思いつつも理解はできるという。「私たちの伝統は食に根ざしています。世界中で唯一誇れるものを変えられたら、少し悲しくなるんです」と語った。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)








































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