■希少なウィスキーから莫大なリターンが得られると誘われたウィスキー投資詐欺の被害者が近年急増しており、警察は詐欺の疑いで3つのスコッチ・ウィスキー会社を捜査している。BBC(電子版)が伝えた。

末期がんを患っているジェイ・エヴァンスさんは、7万6000ポンドをウィスキー樽に投資。しかしそれが詐欺だとわかり、支払った金額を取り戻すには25年かかるという。また、アリソン・コックスさんはあるウィスキー会社に10万ポンド以上を投資。専門家によれば、支払った額の数分の一程度の価値しかなかったとされている。
製造されたウィスキーが樽に詰められた時点で樽ごと購入することを勧められるという。樽の中で熟成するにつれて価値(リターン)が上がっていくと言われ、スコッチ・ウィスキーになるまでに3年かかるが、リターンを最大化するためにも10年以上寝かせるよう奨励される。だが、実際には投資額に見合わない品質だったり、樽そのものが存在しなかったりするという。現在、ウィスキー投資についての規制がなく、樽の所有権等を追跡する機関も存在しないため、こうした詐欺が年々横行。騙された投資者が警察へ訴えても、その主張を検証することが難しいという。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)