■デンマークの国営郵便サービス「ポストノルド(PostNord)」は手紙の配達量が21世紀初頭から90%減少したことを理由に、2025年末をもって全ての手紙配達を終了すると発表した。BBC(電子版)が報じた。

この決定により、同機関が400年間にわたって提供してきた手紙配達サービスは幕を閉じる。国内に設置されている約1500の郵便ポストも、今年6月から順次撤去される。今回の決定により最も影響を受けるのは高齢者だ。世界有数のデジタル先進国であるデンマークでは、95%の国民が「デジタルポスト」を利用している。しかし依然として約27万1000人が紙の郵便に依存しているという。
高齢者支援団体は「郵便に依存している人は多い。その中には病院の診察予約、ワクチン接種、自宅での介護に関する通知を必要とする人々も含まれている」と政府の決定に懸念を示している。デンマークの郵便配達の終焉は、英国を含むヨーロッパ全体の郵便サービスの将来にも影響を及ぼす可能性がある。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)