カメラが捉えた決定的瞬間! 欧州発、これがスリの典型手口

■ヨーロッパでは万引きやスリなどはまるで犯罪のうちに入らないかのように頻発する。間抜けぶりを認めるようだが個人的に過去何度もスリの標的とされた。ベルギーのブリュッセル駅では3度もスリ未遂に遭った。「フランダースの犬」の最終回で舞台となったアントワープの教会を訪れた際には、日本人団体客の1人が財布をすられたとガイドさんらしき人が慌ててどこかに電話をしていた。他、ポルトガルのリスボンでは路上を歩いている時、そしてわずか30分後にはトラムに乗る際に狙われた。スペインのバルセロナでも地下鉄車両内で若い女性たちに囲まれて財布をすられそうになった。いずれも未遂に終わったがヨーロッパの都市の多くでは常に緊張が強いられる。

男性の前にスリの女が立ちふさがり=写真左、あっというまに犯行完了。男性のウエストバッグのファスナーが全開になっているのが分かる=同右。既に貴重品は犯人の手に。

先日、ユーチューブのショートを見ていたら「スリ注意喚起」の動画が上がって来た。「ウエストバッグ(ポーチ)が安全って言ったのは誰?」というサブタイトルがついている。ローマ市内の地下鉄のようだ。実際の映像をぜひ見て欲しい。駅に到着してしばらくすると、1人の男性が地下鉄に乗ろうとして向かってくる。するとドア付近に立っていた1人の女が男性より先に車内に乗り込み、男性の行く手を塞ぐ。男性は車両の奥に入ろうと試みるが邪魔をする女のため立ち止まらざるを得ない。男性が立ち往生している隙に、女が手に持ったコートの下で男性のウエストバッグのファスナーを開けて一瞬で犯行を終える秒の早業が確認できる。財布を抜き取る役割の人物はほぼ例外なくコートや上着を腕に絡ませている。犯行の瞬間を隠すための小道具だ。

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スリの実行犯は3~4人の女性グループで、男性のウエストバッグから財布を抜き取った後は他のメンバーに素早く手渡して財布の所在を分からなくする。さらにメンバーの1人が、ドアが閉まらないように身体を挟んで押さえている。彼らは必ずドアが閉まるギリギリのタイミングで乗り込んできて、すぐに逃げられるようドアの付近で仕事をする。ここで撮影者が「スリだ(pickpockets!)」と声を上げたことで、犯人たちはドアの隙間から逃走。これが典型的なスリの手口の一つで筆者もブリュッセルやリスボン、そしてバルセロナでやられかけた。彼女たちはスリを生業(なりわい)としているプロの集団だ。手際が鮮やか過ぎてほとんどの人がその場では財布をすられたことに気づかない。

パリの地下鉄内でも、同様の手口が撮影されている。

彼女たちの出身国に言及することは偏見を助長するので差し控えるが、スリ集団は大体こういう風貌の、批判を恐れずに言えば、特に若い小柄な女性が多い。財布、スマホ、パスポート。いずれも海外で失うととんでもなく厄介なことになり、観光どころではなくなる。盗られたあとで「いい勉強になった」とポジティブに捉えるのも結構だがこのケースでは復習より予習が大事。こうした映像を目に焼き付けて、しっかり対策を練ってスリ集団に仕事をさせないのが一番だ。当たり前だがスリ集団は移動を繰り返し、大陸のみならずロンドンでも大勢活動している。十分にお気をつけください。(編集部T)By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)

●「ウエストバッグが安全って言ったのは誰?」と言いたくなる動画はこちらから。
https://www.youtube.com/shorts/gYK5DCasthE

●パリ地下鉄内の犯行の手口が分かる動画はこちらから。
https://www.youtube.com/shorts/ARlyRaSfldE


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