■ロンドン交通局(TfL)の発表によると、2024年1~8月に公共交通機関で記録された犯罪件数は3万1648件で、そのうち1万6000件以上が地下鉄車両内または駅構内で発生していることが判明した。ただ、昨年9月のサイバーアタックによりデータ収集システムが破壊されたため、年間発生記録は確認できなかった。「メトロ」紙(電子版)が伝えた。

地下鉄での犯罪の50%以上がスリやひったくり等の窃盗。ひったくりは2023年から13%も増加した。窃盗に次いで警官が多く対処したのはケンカや暴力事件で、2023年より20%も増加したが、大半はけがを伴わないものだった。
地下鉄路線で最も犯罪が多いのはセントラル線で1419件(17%)、TfLは改善策の一環として、セントラル線の全車両94台にCCTVカメラの設置を進めている。また2位はノーザン線で1320件、3位はピカデリー線で1128件だった。一方、駅別ではキングズクロス・セント・パンクラス駅が犯罪発生数のトップで、359件(約5%)を記録。2位はオックスフォード・サーカス駅で281件、3位がトテナム・コート・ロード駅で271件だった。4位と5位はロンドン郊外のストラットフォード駅とフィンズベリーパーク駅となっている。ちなみに、バスの犯罪件数が最も多い地区はウェストミンスターで、600件以上が報告されている。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)