■是枝裕和監督によるNetflixの「Asura」(邦題:阿修羅のごとく)が、米国最大の映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」で100%を獲得し話題となっている。メトロ紙(電子版)が報じた。

1月初めにNetflixで公開された「Asura」は、映画「万引き家族」でカンヌ国際映画祭のパルムドール賞を受賞した是枝裕和氏が脚本と監督を務めている。「Asura」は1970年代に人気を博した向田邦子原作のドラマ「阿修羅のごとく」を現代風に再解釈した作品で、宮沢りえ、小野真千子、蒼井優、広瀬すずといった日本を代表するスターたちが共演している。この作品は「Rotten Tomatoes」で稀有な100%の評価を獲得。批評家たちに強烈な印象を与えている。7話構成のスキャンダルに満ちたストーリーは、1979年の東京が舞台。4人の姉妹が父親の不倫を知ったことをきっかけに、長年秘められていた秘密や感情が一気に噴き出していく様子を描いている。
仏教の宇宙観における「半神半人」を意味する阿修羅をタイトルとし、「日常の一片」を切り取ったシリーズは、普遍的な家族の姿を描き、文化の壁を超えて共鳴できるとして、批評家から「今年最高のドラマの一つ」と絶賛されている。
Deciderは「豊かなキャラクターの背景描写」と「卓越した演技」がこの作品が他のドラマと一線を画す要因だとし、「複雑な演技と現実味のある物語の糸が織りなす構成が、このドラマの骨格となっている。単なるメロドラマではなく、女性たちの苦悩を繊細に描いた物語だ。浮気される女性だけでなく年齢や階級、義務、その他あらゆる理由によって何かを期待され、それに従わざるを得ない、または反抗する全ての女性たちの姿を描いている」と絶賛。The Nightlyは「ストーリーテリングにおける稀有な偉業だ。それぞれのキャラクターには深い陰影と質感があり、最終回を迎える頃には、まるで彼らを実際に知っているかのような気持ちになるだろう」と述べた。SNSでも「是枝監督、今回も見事だ。最高」「これ、絶対みんなに観てほしいし大ヒットしてほしい。マジで最高だ」「是枝はいつも期待を裏切らない」「是枝の作品は魂に響く」と賞賛の声が多数上がっている。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)