■グレッグ・ウォレス氏について、過去の不適切な行為の疑惑が調査される間、同氏がBBCの人気番組「マスターシェフ」の司会を一時的に離れることが分かった。英各メディアが報じた。今回の発表は11月26日、過去17年の間にウォレス氏と仕事を共にした13人からの告発を受けたもので、性的に不適切な発言があったとする疑惑が発端。
2011年に「セレブリティ・マスターシェフ」に出場したキャスターのカースティ・ウォークさんは撮影中にウォレス氏が性的なニュアンスを含むジョークを言っていたと述べている。ウォークさんは早朝の撮影中にウォレス氏が2回にわたり、性的なニュアンスを含む話やジョークを番組参加者やスタッフの前で語ったと述べた。ウォークさんは「本当に不適切な場面だった。番組自体はとても楽しかった。ただ時折その雰囲気を壊していたのがウォレス氏だった。その場にいた人たちはみな不快に感じていたと思う。我々は基本的に逃げ場のない状況に置かれていた。みな気まずそうな表情を浮かべながら仕事を続けていた。私は怒りを覚えることが多かった。これは力関係の問題だと感じた。ウォレス氏がこうした行動を取れる立場にあると思っていたのだと思う」とコメントしている。
ウォレス氏は「これらの告発は中流階級の特定の年齢層の女性から発せられたもの」とする声明を発表。この弁明が騒動をさらに拡大させている。また、ウォレス氏の弁護人は「性的嫌がらせがあったとする主張は全く事実無根だ」とコメントしている。
11月28日、歌手のロッド・スチュワート卿もインスタグラムでウォレス氏を「失礼ないじめっ子」と批判。2021年にスチュワート卿の妻が「マスターシェフ」に出演した際に彼女を侮辱したと投稿した。2018年、ウォレス氏が出演していた「インポッシブル・セレブリティーズ」に関する苦情がBBC寄せられた際、同氏には警告が出されたという。
ウォレス氏に関する他の疑惑として、以下のような事例が報告されている。
- ●自身の性生活について赤裸々に話す。
- ●女性スタッフの前で上半身裸になり「ファッションショーだ」と発言。
- ●若手の女性同僚に「ジーンズの下にパンツを履いていない」と発言。
- ●「マスターシェフ」の元スタッフが、ウォレス氏が自身の上半身裸の写真を見せながらマッサージを求めたと証言。
- ●別番組の女性スタッフが女性と交際していることに興味を示し、その詳細を尋ねた。 By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)