■マイノリティの若い女性の10人に8人が、過去2年間にロンドンでセクハラや暴行を受けた経験があるというショッキングな調査結果が発表された。「メトロ」紙(電子版)が報じた。女性と女児に対する暴力撲滅のために活動するアフリカ人女性主導の組織「フォワード(FORWARD)」が、ロンドン市内の公共の場での性的ハラスメントに関するデータを明らかにした。それは、16歳から34歳の女性の10人に8人がセクハラや暴行を経験していることに加え、7%が性的行為を強要されたことがあるという衝撃的な内容だった。
調査対象となったマイノリティ女性の半数以上が、セクハラや暴行を受けたのは人種や民族的アイデンティティに直接関係していると回答。マイノリティ女性の18%が性的な発言や誘いを拒否した後に人種的な侮辱を受けたと答えた。ある黒人女性(26)はフォワードに「セクハラや暴行の被害を警察に通報してもエスニック女性は信じてもらえないことが多いと感じている」と語った。別の女性は「警察に行って報告するのは簡単ではなかった。彼らは私の報告を軽視し、私の容姿や人種に関して不快なことを言ってきた。警察は加害者の発言を信じ、報告するのは時間の無駄だと言われた」と話した。
フォワードのエイミー・アブデルシャヒドさんは「過去2年間にロンドンの若い女性の大半が性的暴行や嫌がらせを受けたという報告にゾッとした。男性による女性への性的暴力に対する寛容さをなくすには、まだまだ遠い道のりを歩まねばならないようだ」と話した。エイミーさんは「これらの女性が嫌がらせや暴行を報告した際に当局から軽視されると感じやすいことも分かった。多様な都市であるロンドンにおいて、これは一層深刻だ。この問題に取り組むには予防に重点を置くよりも強力な介入が重要だ」と主張する。2022年から23年にかけて、女性と女児に対する暴力的な犯罪が100万件以上記録されており、2018/19の調査時から37%も増加していたことも判明した。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)