■上司から挨拶を無視されたとして訴えた女性社員が勝訴し、賠償金が支払われることになった。「メトロ」紙(電子版)が報じている。提訴したのは人材紹介会社「Interaction Recruitment」の元マネージャー、ナディーン・ハンソンさん。リンカンシャーの別の人材紹介会社で働いていたが、2023年9月に同社は買収された。
新たに上司となった買収先の代表であるアンドリュー・ギルクリスト氏(62)が、ハンソンさんと彼女の部下2名に会うためにオフィスを来訪。ハンソンさんを気に入らなかったギルクリスト氏は「彼女は無能」と判断。数日後にオフィスを抜き打ち訪問すると、求職希望者の面接日であったにもかかわらず、ハンソンさんは遅刻。だが実際は診察予約が入っていたため遅れて出勤してきただけだった。
彼女はギルクリスト氏に3回「おはようございます」と挨拶したが、同氏は無視。彼女は診察予約票を見せようとしたものの、同氏はそれも無視し、「ここにいたくないなら出て行った方がいい」と言い放った後、ハンソンさんの部下2人にメールで、秘密裏に昇給させる旨を伝えたという。同氏から受けた仕打ちが原因で体調不良に陥ったハンソンさんは、最終的に退職した。裁判でギルクリスト氏の行動は「不合理」で信頼と信用を損なうものであり、挨拶を無視することは違法ではないが、そのような風潮を助長する可能性があった上、意図的に退職に追い込もうとしたとして、賠償金の支払いが命じられた。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)