■eVisaの申請を終えてやれやれといった人は多いと思うが、今度はETAのお話。来年1月8日以降、日本のパスポート所有者が英国を訪れる場合、事前にETAを申請する必要がある。英国ETAはThe United Kingdom Electronic Travel Authorisationの略。日本語では英国電子渡航認証と訳されるデジタル渡航許可システムだ。
ETAは英国のビザ免除システムに取って代わるもので国境をデジタル化するための政府構想の一部。要は潜在的な危険人物の特定と追跡・監視を容易にするためのもの。ETAはビザ(滞在許可証)ではなく、観光、家族・友人訪問、ビジネス、短期留学などの短期滞在のためにビザを必要としない国からの訪英者が英国に入国するための電子文書。幼児、子どもなど、入国には年齢に関係なくETA申請が必要となる。
英国を通過するビザ免除者も英国国境管理を通過するか否かにかかわらずETAを申請しなければならない。ただしレジデンツビザ(永住権)保有者や労働許可証、ワーキングホリデービザ等を取得している人は対象外。特にパスポートに紐づいたeVisaの申請を終えている人に直接の影響はなさそうだ。ただし、日本から出張者が来る、親が、兄弟が、友人がという場合、その方はETA申請が義務づけられるので注意が必要。
- ▼申請費用は1件につき10ポンド。
- ▼申請はオンラインからのみ。どこかに出向いて手続きをする必要はない。
- ▼有効期限は発行日から2年間。パスポートの残存期間がそれより短い場合、短い方が優先される。
- ▼有効期間中であれば何度でも入国可能。
- ▼ETAがない場合、出発国で航空機や船舶等への搭乗を拒否される。英国への渡航者でETA申請の決定を待っている人も送還される。
現在ETAを申請できるのはバーレーン、クウェート、オマーン、サウジアラビア、UAEの国民のみ。日本のパスポート所有者は2024年11月27日以降に申請が可能となり、2025年1月8日以降に英国に渡航する際、ETAは必須となる。ETAに相当するシステムは既に米国やカナダでは始まっている。今後、世界各国に拡大していく可能性がある。まだ受付も始まっていない段階なので慌てる必要は全くないが、9月26日発行号でより詳しい最新情報をお届けする予定。今しばらくお待ちください。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)