ダルストン銃撃事件…英国のドラッグ巡るギャングの抗争、その歴史とは?

■ダルストンのトルコ料理店で発生した銃撃事件は、ヘロインの取引を巡る組織の縄張り争いが背景にあると見られている。英各メディアが報じた。銃撃事件があったのは5月29日、午後9時20分頃。ロンドン北東ハックニー地区のキングズランド・ハイストリートにあるトルコ料理店「Evin」にオートバイで乗り付けた男がレストラン内で食事中だった客に向かって発砲。男性3人と別テーブルで食事中だった9歳の少女が重傷を負った。

銃撃事件の舞台となったトルコ料理店「Evin」。© Instagram

警察は敵対するギャング、トッテナム・タークスとハックニー・ボマシラーの抗争の一環とみて捜査を続けている。標的とされたベイトゥッラー・ギュンドゥズ氏(37)は襲撃の直前にレストランを離れていたが、以前にもトッテナム・タークスの殺し屋に首を撃たれたことがある。

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ボマシラー一家はトルコ系住民の間でも恐れられている組織。1970年代にアフガニスタンから流入して来るヘロインを統括し「ヨーロッパのパブロ・エスコバル」の異名を持つ皇帝、フセイン・ベイバシン氏(67)を頂点にベイバシン兄弟が取り仕切っているという。家業は弟のアブドゥラ・ベイバシン氏(64)が引き継いだが、対立する組織に背骨を撃たれ、現在は車椅子での生活を余儀なくされている。

アブドラ・ベイバシン氏は英税関とMI5に、トルコの麻薬組織に関する情報を提供する見返りとして英国への居住権を獲得。ロンドン北部のトルコ人コミュニティーに身を潜め、凶悪な若者たちを募って企業を恐喝、麻薬取引を掌握するという恐怖政治を展開。一時期、ベイバシン一家は英国のヘロイン市場の90%を支配していたとされている。

しかしここ数年はライバルであるトッテナム・タークスと衝突を繰り返し、20件以上の殺人や誘拐、その他の残忍な暴力行為に及んでいると言われている。トッテナム・タークスのリーダーの1人、ヘイリ・ゴズタス氏はトルコ人が多く暮らすロンドン北部グリーン・レーンにあるカフェのオーナーという顔を持つ裏で、英国最大級の麻薬密輸組織の「ゴッドファーザー」だった。ゴズタス氏はトルコ語でリーダーを意味する 「アガ 」として知られていた。By週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)


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