■ 新学期初日、デザイナーズ・シューズを履いて登校した生徒を学校が帰宅させたことで、保護者が学校側の対応を非難している。「メトロ」紙(電子版)が伝えた。

メリッサ・ポープさん(37)の娘レイラさん(11)は、イングランド北東部タイン&ウェアのゲーツヘッド区にあるグレース・カレッジの学期初日、学校側から帰宅を命じられたという。理由は約100ポンドで購入したヴィヴィアン・ウエストウッドのスリッポン(slip-on)=写真=を履いていたため。納得がいかないメリッサさんは、学校の対応を「うんざり」「馬鹿げている」と非難し、娘はもう学校に戻らないだろうと話している。
地元のSNS「クロニクルライブ(ChronicleLive)」に事の顛末を投稿したメリッサさん。「娘のスリッポンは足の甲の部分を覆っていないので、安全性に問題があると言われた。ローファーはどうかと尋ねたらそれもダメ。足の部分をすっぽり覆うブローグ(brogue)タイプのものがいいと言われた」。
「この2年間はローファーを履いていて、何の問題もなかった。今日は帰宅させられた子が沢山いた。まるで軍隊のように決められたことをさせられ、決められた服を着なくちゃいけない。結局、娘は授業も受けていないし、まだ学校がどんなところかも知らずに部屋に閉じこもっている。もう新しい靴を買うつもりはない。別の学校を探します」と怒りが収まらない様子。
ナイキのウォーキングブーツを履いて登校し、同様に帰宅させられたという男子生徒の母親は「学校の規則は尊重したいけど、新しい靴を買う余裕がない。次の給料日まで息子は学校に行くことができない」と嘆く。イヤー9(13~14歳)の娘の父親は「相当数の女子生徒が家に帰された。馬鹿げた話だ。靴を取り締まるより、もっと教育に情熱を注ぐべき」と憤る。
一方、グレース・カレッジ側は「スクールシューズは安全第一。流行を追うプレッシャーから生徒を守るために黒で無地、ファッションロゴのないものという規則がある。本校は常に高い水準を目指しており、正しい制服を正しい方法で着用することは、高いスタンダードを維持するための重要な出発点。制服ポリシーは全ての生徒にとって公平で平等であり、かつ手頃な予算で収まるように配慮されたものだ」と話している。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)