
■5月6日に行われたチャールズ新国王の戴冠式。良くも悪くも英王室の伝統にのっとった荘厳なイベントだったが、次の戴冠式は少し違ったものになるかもしれない。「ザ・タイムズ」など各メディアが報じた。
ウィリアム皇太子は反王制団体「リパブリック」から「不快、無神経、民衆に対する侮辱の印」と批判されたことを受け、歴史的な「民衆の敬意(Homage of the People)」を戴冠式から排除する意向であることが分かった。先の戴冠式ではこの「民衆の敬意」が分断を生む可能性があったため、直前にチャールズ国王の希望で若干抑制された。
変更される前はカンタベリー大主教が国民に対し「望む者はみな、大寺院において、また他の場所においても共に唱えよ」と読み上げると一同が「陛下と、陛下の相続人および後継者に、法に従って忠誠を尽くすことを誓います。神よ、我を助けたまえ」と唱える予定だった。しかしその「誓い」が批判を受けたため、「君主支持を促す」柔らかい表現に変更された。
ウィリアム皇太子に近い関係者は「皇太子は次の戴冠式はさらに進化させようと考えているようだ」と明かした。皇太子は親しい友人や周囲の声に耳を傾け、今回の件を将来に活かし、同じ路線に進まないよう心を砕いているとされる。ある王室関係者は「皇太子は20年後、あるいはいつ自分の時代が来ても戴冠式がより現代的であること、国民と英連邦を一つにまとめるためにどうしたらいいかを真剣に考えている。彼の戴冠式は見た目も雰囲気も今回のものと違ったものになるだろう」と語った。By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)