
■ロンドン交通局(TfL)は、工期の遅延や肥大化する工事費など、数々の問題を乗り越え、新鉄道路線クロスレールが5月24日(火)、遂に開通すると発表した。英各メディアが報じた。
旅客輸送に向けて24日に開通するのはアビーウッド(Abbey Wood)~パディントン間。ただし当面は日曜日の運行はなく、ボンドストリート駅も通過する。エリザベスラインの名で広く親しまれることになるクロスレールは2018年12月の開通を目指していた。しかし総工費188億ポンド(開始当初の予算は148億ポンド)に膨れ上がった巨大プロジェクトは何度も開通目標日を逃し続けて来た。
クロスレールは最終的に西のレディング(Reading)からロンドン中心部を通って東のエセックスまでを結ぶ。2023年5月に予定通り全ルートが開通すると、ロンドン中心部では朝6時30分から夜11時までの間、5分に1本の割合で電車が走行するという。
新路線は例えばロンドン南東部のアビーウッドからパディントンまでは現在の約半分となる29分に短縮。リヴァプールストリート駅からウーリッジ駅までも約半分の15分に。テムズリンクとの乗り換え駅となるファリンドンとカナリーワーフ間は現在24分かかっているところが10分に短縮される。ロンドン郊外からの通勤環境が圧倒的に良くなる上にヒースロー空港へのアクセスも断然向上する。コロナと戦争。暗い話題が多い中、人々の心を照らす一条の光となりますように。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)