
■ ウクライナのゼレンスキー大統領は、NATOなど西側諸国にウクライナ上空を「飛行禁止区域(no-fly Zone)」に設定するよう求めている。しかし、西側諸国には飛行禁止区域を設ける動きは見られない。飛行禁止区域とは一体何か。
ウクライナが飛行禁止区域の設定を求めているのは、同国上空でのロシア軍機による空爆の阻止が目的。飛行禁止区域を設定する以上、侵入した航空機の撃墜が必要なこともある。ウクライナの空軍力はロシアと比べて10分の1程度と言われ、迎撃能力に乏しいため、ウクライナ一国で飛行禁止区域を設定しても有効とは言えない。
では、なぜNATO加盟国はウクライナ上空に飛行禁止区域を設けようとしないのだろうか。設定すると、ロシア軍機がウクライナ領空に侵入した際にNATO軍はロシア軍と直接空中で衝突することになる。その場合、大規模な全面衝突に発展しかねない。NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は「状況が逼迫しているのは分かっているが、もしも飛行禁止区域を設定すればヨーロッパでの全面戦争に繋がってしまう」と懸念を示す。ロシアのプーチン大統領もウクライナの飛行禁止区域設定を「武力衝突への直接的な介入とみなす」と強くけん制している。
ウクライナ軍のパイロットは西側戦闘機の飛行訓練を受けていない。米国とポーランドはウクライナ空軍を増強するため、ソ連時代のポーランド軍機をウクライナに供与することを考えている。
NATOが飛行禁止区域設定を拒否したことを受け、ゼレンスキー大統領は4日夜「飛行禁止区域設定拒否によりNATOはロシアにさらなる空爆への青信号を与えた。NATOの弱さのせいでさらに多くの人々が死んでいく」と批判した。
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
































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