
■昨年、英国に住んでいるのならプレミアリーグ、と思い立ちアーセナルのファンクラブに入会した。初めてのプレミア観戦、駅に着いた瞬間、怒号の様な応援がどこからともなく始まる。圧倒されながらも私達もその声の後をついていく。お腹に響く応援、腰がひけそうになりつつ、段々と自分も豪快な気分になり肩で風を切り、短い足で歩く歩幅も大きくなる。中年女子、もはや気分は筋骨隆々男子である。試合が始まると、その興奮も自分の声も更に大きくなっていった。
その後、月1回はスタジアムに足を運ぶ程はまった理由の一つは日本人選手の存在だ。日本代表の冨安健洋(とみやす たけひろ)選手が今季からアーセナルに加入しているのはご存知の方も多いはず。加えて女子チームには岩渕真奈(いわぶちまな)選手もいる。初めて見た冨安選手の活躍。日本人として応援に力が入るのは勿論だが、何より他のファンが、冨安選手を称賛する時の誇らしい気持ち! これははなかなか筆舌につくしがたい。前や後ろの老若男女が「Super TOMIYASU!!」と歓喜の声をあげる。それが本当に自分のことのように誇らしいのだ。今までのスポーツ観戦には無い、独特の歓びである。
異国にいる我々にとって母国の選手は家族。海外に暮らすと自国のことがよく見え、そして自分が日本人であるということを意識して生きる。恥ずかしいこともあれば、こんな風に誇らしいことも沢山ある。物事の捉え方は、世界基準であるとは言えないかもしれない、しかし我々は勤勉で礼儀正しい努力家の多い国民でもある。そしてその努力の結果、世界で活躍する多くの日本人がいる。自国に暮らし、majorityとしてしか生きたことが無ければ、この感覚は経験できない。異国にいてminorityとして生きているからこそ味わえる歓びである。是非、冨安選手を、母国の選手を応援しようではありませんか。minorityだからこそ味わえる歓喜を、選手達の努力に感謝して。(在英2年/40代主婦・歯科医Fさん)
By 週刊ジャーニー (Japan Journals Ltd London)
































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